ぺプチグロース株式会社

よくある質問

使用方法

使用する溶媒は何ですか。DMSO以外には溶けないのですか。

一般的な基礎培地に可溶性ですが、2µgのように超微量の場合、容器やチップに付着することがありますので、極性溶媒であるDMSOでの溶解をお願いします。

製品特性

培地中での安定性はどのくらいですか。成長因子と比べたことはありますか。

培地中(advanced DMEM/F-12,無血清)、37℃で試験を行い、いずれのPGペプチドも少なくとも1週間は安定という結果がでております。

細胞内・最終製品での残存性はどの程度ですか。

PGペプチドは直接的に細胞内に侵入しないと考えられます。したがって、培地交換や洗浄操作を行うことで、最終製品中に残存するPGペプチドの量は検出限界以下まで低下するものと考えられます。
一方、PGペプチドが受容体に結合したまま、エンドサイトーシスなどによって細胞内に入り、増殖や分化が起きることは理論的にはありえるため、残存量が完全にゼロになることは保証できません。PGペプチドの残存量は、実際のプロセスにおける使用濃度や洗浄操作の有無といった条件に大きく影響を受けるため、製品ごとに残存性を評価することが望ましいと考えられます。
最終製品において、その一部をサンプリングし、超感度MS等で残存量を受託分析することも可能です。詳しくは当社までお問い合わせください。

毒性はありますか。

開発段階において培養細胞を用いた毒性試験を実施し、試験を行った範囲の最大濃度である10µMにおいても毒性がないことを確認しております。これは多くの成長因子類が活性を示す濃度域の1000倍以上に相当することから、通常の使用条件において毒性はないと考えられます。
PGペプチド原体のより詳細な毒性データーは取得中です。結果は情報共有させていただきます。

PGペプチドの安定性と保管条件を教えてください。

-20℃で保管してください。有効期間は2年間です。
PGペプチド製品は環状ペプチドとなっており、化学的安定性の高いデータもでております。一方、他の温度条件や培地内での安定性データも取得中ですので、ご入用の場合はお問い合わせください。

試験研究用試薬のエンドトキシンを教えてください。

試験研究用試薬に関して、エンドトキシン試験は実施しておりません。GMP製品に関しては、ご要請に基づき実施可能です。

バイアル容器内のPGペプチドは目視確認できないのでしょうか。

超微量のため、残念ながら目視確認は困難です。

価格が高いようにみえますが、分子量が小さいことに関係があるのでしょうか。

PGペプチドは、モル濃度あたりの活性度をリコンビナント品と同レベルに調整しています。たとえば、PG-001はリコンビナント品の約16分の1の分子量ですが、モル濃度あたりの活性度はリコンビナント品と同等です。したがって、2µgのPG-001は32µgのリコンビナント品と同等の活性度とお考えください。その活性度での価格設定となっています。

PGペプチドと遺伝子組換え成長因子のモル濃度あたりの活性度は異なりますか。

PGペプチドは、モル濃度あたりの活性度を対応する遺伝子組換え成長因子と同程度に調整しています。

PGペプチドは遺伝子組換え成長因子とは異なるターゲット(オフターゲット)に作用することはありますか。

開発段階でオフターゲットパネル試験を実施し、68種類のターゲットに対するオフターゲット活性の有無を評価しています。試験を行った5~10 µMの条件において、PG-004を除くすべてのPGペプチドで顕著なオフターゲット活性は示しませんでした。
一方、PG-004については10 µMにおいてグルココルチコイドに対する阻害活性(64%)がみられましたが、そのほかの67種類については、ほかのPGペプチドと同様にオフターゲット活性を示しませんでした。したがって、通常使用濃度(pM~nM)におけるオフターゲット活性はほぼないものと考えております。

PGペプチドと遺伝子組換え成長因子は同じ作用機序と考えてよいのでしょうか。

遺伝子組換え成長因子と同じ作用機序を持ったペプチドに仕上げており、細胞の増殖や分化挙動において、成長因子と同様の活性を示すことを確認しています。しかしながら、成長因子のなかには、強く結合する受容体に加えて、別の受容体にも弱い結合性を示すものが存在します。このような複数の受容体に対する結合性は、特異性の非常に高いPGペプチドでは再現が困難であると考えられ、成長因子とPGペプチドで生理活性が潜在的に異なる可能性を完全に否定できません。

PGペプチドが細胞内に入ることはないのでしょうか。

PGペプチドに膜透過性はございません。しかし、受容体に結合したままエンドサイトーシスなどを介して細胞内に一時的に入る可能性はあるため、現在、残留性についてのデータを取得検討中です。製品特性Q2もご参照ください。

PGペプチドが細胞膜上の受容体に残留し続けることはないのでしょうか。

最終的な細胞製品の精製方法にもよりますが、基本的にはすべてのPGペプチドは洗浄、精製時に洗い出されると考えています。
最終的な細胞製品をすり潰し、超高感度のMSにかけてPGペプチド残留の有無を受託試験できます。製品特性Q2もご参照ください。

PGペプチドの安全性について教えてください。

培養細胞を用いた毒性試験を行い、毒性がないことを確認しております。製品特性Q3もご参照ください。

PGペプチドの安全性について、in vivoでの試験結果はありますか?

PGペプチドの in vivoでの安全性試験はまだ実施しておりません。培養細胞を用いたin vitroでの細胞毒性データでは10 µMという、成長因子が生物学的活性を示す濃度の1000倍以上でも毒性がないことを確認しております。今後、in vivo試験結果が得られましたら、結果を共有させていただきます。

PGペプチドの製造後の品質管理方法について教えてください。

各ロットごとにLC/MSによる純度測定(≧95%)ならびに培養細胞を用いた活性評価を行い、問題がないことを確認しております。

PGペプチドの凍結乾燥後の無菌性に関する品質管理はどのようになっていますか?

DMSO溶液状態でフィルターろ過による滅菌を行ったあとに、無菌的に小分け、凍結乾燥ならびに密封処理を行うことで無菌性を担保しております。密封後の製品に対しての無菌性試験は実施しておりません。

PGペプチドの安定性はどの程度ですか?

現在、PGペプチドの長期安定性試験を実施中です。凍結乾燥品のPG-001とPG-002については、-20℃での1年間の試験を完了し、いずれも純度の低下はみられず、実際のPG-001およびPG-002の保存期間は1年以上であることを確認しております。
より長期の結果やほかのPGペプチドについても、今後長期安定性データを随時更新していく予定です。また、培地中(advanced DMEM/F-12,無血清)、37℃での安定性を評価した結果、すべてのPGペプチドが少なくとも1週間は安定であるということを確認しております。

製造方法

GMPでの製造は可能でしょうか。

製造委託先(例:ぺプチスター株式会社)にてGMP管理基準に沿った製造管理は可能です。

Animal Origin Free (AOF)証明書の発行は可能でしょうか。

はい、可能です。

PGペプチドの出荷時の条件/状態を教えてください。

出荷は-20℃の条件で行われ、添加物を含まない凍結乾燥品として提供しております。なお、PG-001~PG-006はすべてAcetate塩の状態となっております。